本当にあった話？
無車検車
| ある日、１台のファ○リアに乗ったお客さんが、私達の整備工場にやってきました。車を見ると右の ドアミラーが壊れています。車から降りてきたのは３０代のつなぎを着た男の人です。どうも近くの造船所の人のようです。 お客さんいわく、「車検、受けに来たんですけどー」。了解した私は、さっそく車から車検証を取り出し、確認すると、なんと、３年ほど前に車検がきれてるではないか！またお客さん曰く、「警察に、整備不良でつかまっちゃってさー、車検とって持ってかなきゃだめなんだ」だって。恐ー！！ 車検が３年前にきれてるということは、もしも事故を起こしたときには、自賠責はでません（期限切れ）。 結局、うちの社長と相談して、見積もり後、現金前払いで車検をとりました。自動車税も４年間払っていなくて、延滞金だけでも相当の金額になったように記憶しています。 みなさん、こういう車は避けて通りましょう。って言っても、判別は無理ですね。日頃の安全運転をこころがけましょう。 |
| とある冬の寒い日、工場の電話が鳴りました。電話の内容は、近くで走行中にエンジンが止まったのでみて欲しい、とのことでした。見知らぬ人からの電話でしたが行くことにし、早速、出張の七つ道具を会社のバンに積み込み、出かけました。ほどなく路肩に停車しているダ○ハツ ミ○を発見。 中には女子高生とおぼしき２人連れが乗っており、寒さに震えていました。２人を会社のバンに乗せ暖まる様に言い、私は○ラを調べる事にしました。 最初にセルを回してみるが全く作動せず。セルを回し続けてバッテリーを上げた模様。 ブースター ケーブルをつなぎ、しばらく○ラのバッテリーを充電する。 セルは回るようになったが、全く初爆なし。燃料系か、点火系のトラブル？ 点火プラグを外し、火花が飛ぶか確認、良い火花が出てる。かぶってもいない。燃料系と確信。 燃料ホースを外し、セルを回す。全くガソリン来ない。燃料ポンプの故障？燃料フィルターの凍結？ ここでふと思い出す。走行中に止まったって電話で言ってた！？ メーターの燃料計を確認。見事に針がEのはるか下。ただのガス欠！！！ 私は冬の寒さの中、何を調べてたのでしょう？近くのGSでガソリンを購入し、○ラに入れる。E/G始動し、女子高生（風）２人から拍手が．．．。悲しい．．．(T_T) いちおう「燃料計見てましたか？」と私が聞くと、「燃料計ってな〜に？」という返答。 「．．．」←絶句の私。 親の車を借りてきたと言ってたけど、今思うと免許持ってたのかなー？ 故障を調べる時は基本中の基本から。 良い経験になりました(^_^;) |
| 私が勤めていた民間車検場は、ホテル オ○クラ新潟と契約しており、ホテルの社用車や従業員の車が時々入庫しておりました。ある日、従業員の方から、６ヶ月点検を受けたいとの電話があり、車を引き取りに伺いました。 車はミツ○シのギ○ランで走行距離４万キロ程でした。点検を済ませ、納車途中の出来事です。 ホテル オ○クラの真ん前の交差点で信号待ちをしており、信号が青に変わったのでアクセルを踏み込んだ瞬間．．．、 エンスト！ 急いでセルを回すが、セル モーターの回りが異常に速い。 ゲッ！タイミング ベルトだ！！。 悪いことに停まった場所は、４車線道路の交差点のど真ん中、周りからはクラクションの嵐．．．。 車を降り、一人で必死に車を押し、なんとか交差点を脱出し、路肩に停車。冷や汗かきました。 従業員に事情を説明し、電話を借りて整備工場に連絡し、ギ○ランはレッカー車で工場に逆戻り．．．。 タイミングカバーを外してみると、やはりタイミング ベルトが逝っていました。外したタイミング ベルトを調べてみると、なんと オイルだらけ。オイル ポンプから漏れたオイルが、ベルトを侵したのでした。 一般に１０万キロ交換のタイミング ベルトですが、当時は各メーカーともタイミング チェーンからタイミング ベルトへの移行時期であり、特にミツ○シやト○タ車では４〜５万キロで切れる車が見受けられました。（今は改良されてると思いますが．．．） お客様との話し合いで、部品代(タイミング ベルト、オイル ポンプ等）はお客様持ち、工賃は全て当社持ちと言う事で、この件は決着しました。言い訳になりますが、タイミングベルトは６ヶ月点検では点検しなくて良いのです。 ところでタイミング ベルトの寿命はどれくらいでしょう？ 私が経験した中では、18万キロもったのが最高記録です。基本的には１０万キロで交換をお勧めしますが、お客様によっては交換しないで良いと言う人もいますので．．．。ちなみに18万キロで切れた車は、バルブとピストンが当ってしまい、廃車になったように記憶しております。（治せないことはないのですが、多額のお金がかかる為）。 |
| ある日 VW (フ○ルクス ワーゲン)のビ○トル(超年代物）に乗ってるお客様から電話がありました。 「エンジンの調子が悪いので見て欲しい。ついでに車検もとって欲しい。」との内容。当工場は初めてのお客様で、職業は寿司屋勤務でした。 普通、車検は予約をいれてもらい、予約の日にとりに伺うのですが、エンジンの調子が悪いということなので引き取りに行くことにしました。工場へのビ○トルでの帰り道、色々試してみる。確かにエンジンの吹けが極短に悪い、普通にアクセルを踏んでもなかなか加速しない、アクセルを急激に踏み込むとゲツゲツと息付をする、アイドリングも続かない。特にエンジンが温まってくるとなおさら調子悪い。良くこの状態になるまで乗ってたと変に感心。 工場で早速「受け入れ検査」で点検する。まずキャブ調整（混合気とアイドリング調整）をして走行する。幾分良くなったが基本的に変わらず。 燃料フィルターを点検。錆びや水が溜まっていたので清掃、口で吹いてみるが抵抗は無し。再び走行するがやはりさほど変化無し。点火系か？ 点火プラグを外してみる。真っ黒け！プラグコードも抵抗を測るが異常なし。ポイントと、プラグを交換し、点火時期を調整し直して試乗。またまた変化なし。キャブのO/Hが必要？．．． キャブO/Hを半分覚悟し、エア クリーナの蓋を外した途端、 エンジンの調子が変化！！。 原因は エア エレメントでした。見た目は全く異常無しなのですが、完全に目詰まりしてたんですね。 キャブ調整や、チョークバルブの調整等を何回か繰り返し、やっと完全復活。エンジン快調！ 車検なのでその他も点検したところ、色々と不具合箇所有り。、税金込みで１８万位かかる見込み。お客様にTELし、了解を得る。その後、車検完了し、納車。一安心．．．。(^.^) しかし、この件は続きがありました。納車10日後位に、お客様からTELあり。クレームかと思い、恐る恐るTELを代わる。 「車を廃車にしたいので取りに来て欲しい。」 との内容。よくよく聞くと、 「あまりに車の調子が良くなったので、調子にのって走ってたら、中央分離帯に激突。足回りが大破してしまった。」 との事。 結局、ビ○トルは廃車。お客様には車検時に組んだローンの支払いが残りました。運転者本人が軽症で済んだのが、せめてもの救いでした．．．。 |
| その日は、その年初めての雪が、前日の夜から降り続いていました。 こういう日は、雪国の車屋が一年で一番忙しい日です。 朝からスタッドレスタイヤへの交換の車が、列をなしています。 朝から晩までタイヤ交換、タイヤ交換、タイヤ交換、タイヤ交換．．．それのみです。 特に４トン車のタイヤ６本を手で組換えたりするのは、けっこう身体にきついです。 チェーンの在庫問い合わせ等で電話も鳴りっぱなしです。 そんな中スバルのドミンゴ（４WD)に乗ってるお客様から、車を引き取りに来てスタッドレス タイヤに替えて欲しいとの電話あり。 お得意様なので引き取りに伺ってタイヤを見ると、４本ともスリックタイヤに近い状態。 まあ、その時の道路はアイス バーン状態でしたので、スリックだろうが、新品のスタッドレスだろうが、滑るのに変わりはないけど．．．。 工場までの帰路、最初は相当ゆっくり走ってたのですが、滑らないんです。ちょっとスピードを増してみる。滑らない。少し強めにブレーキを踏んでみる。やっぱり滑らない。ブレーキを強めに踏んでも少ししか滑らないのにはビックリ。往路の会社のカ○ーラバンとは雲泥の差です。（←当然スタッドレス履いてます） スバルって重量配分が良いのかな？この時初めてスバル車が雪道に強い事を実感しました。 工場に帰ると、今度はベ○ツに乗っているお客様から同様の電話あり。言い忘れましたが、お得意様のスタッドレスを工場のタイヤラックで保管しているので、このような電話がかかってくるんです。 今度は全く走れません。タイヤは新品同様なのですが、アイドリング状態で(アクセルを離した状態で）発進してもホイール スピンを起こします。 高さ１センチの段差が登れません。 工場に辿り着くまで何回、車を押してもらった事か．．．。大排気量FR車の宿命？ やっと工場にたどりついたが、工場前の駐車場はタイヤ交換の車で満車状態。仕方なくとりあえず路上駐車をし、他車のタイヤ交換を手伝う。 そうこうしているうちに、うちの工場の社長が出てきて、 「こんな日(アイスバーン)に路上駐車してて、（ベ○ツを）ぶつけられたら困るから、裏の駐車場へ入れるよ！」 と言い、ベ○ツに乗り込みました。何回か発進を繰り返し、やっと走り出したと思ったら、ほどなく、ドカン！と言う音。 音の方向を見やると、次の交差点でベ○ツと対向車がぶつかっていました。 社員一同やタイヤ交換を待っているお客様みんなは、しばらく呆然としてました．．． みんな顔を見合わせるが、なかなか言葉がでてこない。出ても「あ〜あっ」とか．．． その後どうなったかは、読者の皆様のご想像におまかせします。 けっこう大変だったかも．．．。 |
